2025年5月4日(日) 天気:晴れ→雨
歩いた距離:19.7㎞
360度パノラマを楽しむ
6:00起床。
7:00から朝食なのでその前に身支度をすませる。初めて長距離を歩くので少し緊張。荷物をもって外にでて、外の水汲み場で飲み水を補給。
朝食はコーヒーとジュースとパン。しっかり食べて、フロリダのファミリーと記念撮影をしてから、他の宿泊者とも「ブエンカミーノ!」と声をかけあい意気揚々と出発。
早朝の景色は最高。ワクワクしながら歩き始めたものの、100mほど登ったところで昼食のサンドイッチを引き換えるのを忘れていたことに気がつく。せっかく早めに出発したのに…!歩いてきた道を戻っていると先ほど挨拶をした人たちとすれ違って少し恥ずかしい。もちろんフロリダのファミリーにも会い、「サンドイッチもらうの忘れてた!」というと笑われた。無事にサンドイッチをゲットし、再出発。早めに出たはずなのに、気がつけば後半組に。焦っても仕方ないのでのんびりスタート。
昨日に比べて激しくはないものの、ひたすらのぼり、たまにやってくる急勾配がしんどい。それでも、とにかく景色が最高なので飽きることなく歩き続ける。360度パノラマ。どこを切り取っても絶景。加えて動物(馬・羊・牛)もたくさんいるので楽しい。
すれ違う人と挨拶をしたり、たまに会話したり。歩くペースが違うので、基本的には一人で歩いて行きます。ボルダに宿泊していた、という人にも会いました。
前半は日陰も多く、歩きやすいお天気。
ゆるやかな坂道をひたすら登る。歩いても歩いても道が先に続いていて、終わりなき道にくじけそうな気持ちになる。遠くを歩いている人をみては、あんなに上まで登るのか〜遠いよ〜と思うけど、自分もその位置にたどり着くと、案外歩けるもんだなと思ったり。たまにうしろを振り返ると、これまで歩いてきた道が自分が思っていた以上に長く見え、もうこんなに歩いたんだ!と誇らしい気持ちになりました。
しばらく歩くと遠くに聖母像が!少し道からはずれますが、寄り道をして近くまで。岩を登ると壮大なパノラマ、聖母像が見下ろしている景色も見渡せました。
馬と羊がたくさん。たまに道のど真ん中にも大きなフンがあるので踏まないように注意しながら歩きます。
疲れてきたころに、フードトラックを発見!喉がかわいていたので思わずオランジーナを購入。疲れた身体にしみる!(あとから、エネルギーになるバナナかゆで卵にしておけばよかったと後悔。)
気合いを入れて再び歩き始めます。しばらくすると、ほんとにこっちで合ってる?!という分かれ道が。フードトラックのMAPにもルート案内が書いてありましたが、十字架が目印でそこからは舗装道路ではなく丘を登っていきます。
せっせと丘を登っていくと、大量の馬!しかも距離が近い。人間には慣れている様子。道にも馬の集団がいて前に進めない。じわじわと近づくと、ようやく横によけて道をあけてくれました。
丘を登りきると、今度はゆるやかにくだっていきます。たまに足場の悪い道もありました。途中で水汲み場があったので飲み水を補給。
色々な景色を楽しみながら歩き続けます。
だんだん木が増えてきました。
しばらくすると、岩に腰掛けて山を眺めながらランチ休憩をしている女性に遭遇。岩をトントンしながら「あなたもここにちょっと座って休んでいきなさい」と声をかけてもらったので、私も横に座りひと休憩。確かにとても気持ち良い。「ここは最高よ!何か食べないの?」と聞かれたので、「トイレに行きたくなりそうなのでもう少し後で食べるよ。」と答えると、「したくなったら、そこですればいいのよ!ほんとよ、冗談じゃないのよ!」と。まだ青空トイレ実行の勇気はなく、「その時がきたらそうします!」と答える。道はまだまだ続くので、挨拶をして先に出発。彼女のように気に入った景色の中でリラックスして過ごす休憩時間は何よりの贅沢だと感じました。
女性と別れて歩き始めると、だんだんと雲行きがあやしくなってきて、ポツポツと雨が降ってきました。木陰でバックパックにレインカバーをつけ、レインジャケットだけ着用。再び歩き始める。雨雲の下から抜けるとすぐに止みました。ひどくならなくてよかった〜。
ショートカット下山
雨が止んだころ、いよいよくだりメインになってきました。標識に従って進んでいくと、山道っぽい入り口を指しています。石がゴロゴロ、木の根っこがたくさん、ハードな山くだりになりそうな道。前後に人はおらず、少し迷ったけれど標識のとおりに山道へ入っていきます。なかなか足場の悪い道が続き、鬱蒼とした木々で光が入らず暗めなので、だんだんとこの道で合ってるのかなと不安になってきました。ようやく前から走って登ってくる地元ランナー(この道を走って登る足腰がすごい!)に遭遇。「この道であっていますか?」と尋ねると、このままくだればロンセスバーリェスだと教えてくれました。少し安心。
ひとりで歩きつづけていると、ようやく前方に人を発見!追いついて声をかけると、昨晩オリソンで一緒だったカナダ人夫婦でした。「誰にも会わないから少し不安だったけど、安心した!それにしても歩きにくい道ですね、気をつけて!」と話しかけると、「ここはショートカットの道だよ。自然がたくさんで空気は最高、スリルがあってなかなか楽しい道だね!」とのこと。彼らは今日の宿は予約しておらず、どこまで歩くかも決めていないそう。ゆっくりとくだっているので、挨拶をして先にいくことに。
ロンセスバーリェスへの標識も出てきて一安心。
ひたすらくだりつづけると、ようやく舗装された道に合流しました。
道を進むと急に街の気配が!一気に山をくだって気づけばロンセスバーリェスに到着していました。お昼を食べていなかったので小川沿いにあったベンチでサンドイッチ休憩。休憩していると先ほどの夫婦とは違うカップルが下山してきました。なんだか仲間意識を感じて笑顔で挨拶。
サンドイッチが大きすぎて顎が疲れてきたので半分残して出発、街の中へ。
ロンセスバーリェスには巨大アルベルゲがありますが、私はもうひとつ先の街まで歩く予定です。街の中心にある公衆トイレを借りて、少し散策。教会をのぞくとちょうど日曜日のミサをしていました。
散策を終えて次の街ブルゲテに向かって出発。平坦な道なので楽勝、あっという間に到着です。
ブルゲテについたのが14:00。明日のために何か買いたかったけど日曜日でスーパーは閉まっていました。15:00のチェックインまで時間があったので近くで唯一あいていたBARでビール休憩。外で飲んでいるとオリソンで一緒だったオーストラリア人カップルに再会。今夜は違うアルベルゲだったけど、知った顔に会えるだけで嬉しい。
15:00になり無事にアルベルゲにチェックイン。一番乗りでシャワーをあび洗濯をすませる。部屋に戻るとなぜか男性ばかり。なんとなく部屋に居づらくてロビーの暖炉前でのんびり休憩。
休憩しながら今日歩いた道をふりかえる。よく考えたらあの山道は「この道は危ないから」と聞いていた道だったかも、とふと思い出す。初日に巡礼事務所でいただいたMAPを改めて出してみると、私が進んだ道にバツ印。あちゃ〜忘れてた。どうりで歩いている人に全然会わなかったわけだ。かなりショートカットな道だったみたい。
同じく休憩していた同世代のフランス人女性とおしゃべり。とても可愛く雰囲気の良い女性でほっこり。
気がつくと外は雨模様。洗濯物をみにいくと、部屋の中に入れてくれていました。雨がひどくなる前に歩き終えてよかった。ポンチョを着てビショビショになった人たちが次々とチェックイン。SJPPから歩いてくる人たちもたくさんいる様子。雨の中夜ご飯を食べに外へ出る気にならず、昼に残したサンドイッチ半分と自販機で買ったオレンジを夜ご飯としていただく。
部屋にもどると、残りのベッドも全て男性。部屋に女性ひとりとかあるんやな〜と思いながらさっさとベッドに入り就寝。
(内訳)
- オランジーナ:3
- ビール:3
- オレンジ(自販機):0.8
- 宿:21.5