【16日目】美しい眺望と不調な足(〜Frómista)

スペイン巡礼

2025年5月18日(日) 天気:晴れ

歩いた距離:25.2㎞

集合場所を間違える

5:45起床。

ジギと7時に教会前で待ち合わせをしていたので遅れないよう少し早めに出発。

6:50には到着し、ストレッチをしながら待つ。7時になってもジギが来ないなぁと思っていたら着信。「あなたどこにいるの?私は到着して教会の裏側にいるよ!」とのことで、教会をぐるっと回るも姿が見えない。なんだかおかしい、嫌な予感。

もう一度電話で確認。すると、町の出口あたりにも教会があることがわかり(もともと地図上で確認してその教会前でと約束していた)、急いで移動。私が勝手に、町の中にある教会を待ち合わせ場所だと勘違いしていたわけです。ごめんなさい!

15分ほど遅れてようやくジギに会うことができました。よかった〜。

ジギと歩き始めると、昨晩ジギと同じアルベルゲだったという女性がやってきました。デンマーク人のシャーロット。今日は3人で一緒に歩きます。

美しい眺望の贈り物

日が昇ってきて麦畑を照らします。シルバーに輝く麦畑。写真では伝えきれないほどの美しさ!

しばらくすると目の前に丘がみえてきました。モステラーレス峠(Alto de Mostelares)です。

後ろを振り返ると歩いてきた道がめちゃめちゃ綺麗。

そしてここからなかなかハードな傾斜。休憩しながら登ります。

上から見る景色が最高すぎました。広い大地と朝の空気が漂う空、そして太陽。ずっと見ていたいくらい。しんどい思いをしてでも登る価値があります。私の中ではカミーノの中でピレネーに次いで好きな景色でした。

てっぺんの手前になぜか古びた椅子。ここから景色をみるため?座るにはちょっと怖い。

ようやく登り切りました!

登ったということはくだりがあるわけで。

ながーい急な下り坂です。もともと膝が痛くなりやすい私。くだっていると重い荷物の負荷も加わり膝にくる。まだまだ続く坂道、このままでは膝が痛くて進めない。そこでふと、後ろ向きで歩いてみたら膝が痛くない。ということで坂道の後半は後ろ向きでくだってみました。皆から「さすが若いわね!私たちには無理よ〜」と言われ調子にのってズンズンと後ろ向きで下ります。無事に坂道を下りきりホッ。ちょっと足が疲れたような気がするけど膝が痛いよりマシだ。(…とその時は思っていましたが、後々後悔することに。。)

ここからはフラットな道が続きます。

しばらく歩くとフードトラックがありました。もうすぐ町がありそうだったので、ここでは休憩せず、座って水分補給だけしてすぐに出発。次の町に到着し、道沿いにあるバルに入ることができました。コーヒーを注文しバナナとクッキーでエネルギー補給&トイレ休憩。まったり休んでから再出発です。

フィテロ橋の手前に、旧病院を利用した聖ニコラス礼拝堂(ermita de san nicolas de puente fitero)がありました。現在はアルベルゲとして利用されているようです。ちょうど掃除をしていたので中を見せてもらいました。ものすごく雰囲気のある宿。

礼拝堂を過ぎるとすぐにフィテロ橋(Puente Fitero)がありました。保存状態もよくとても立派な橋です。途中で川を眺めながら記念撮影をしました。

橋を渡り、残りの道を確認していると、看板の落書きが目にとまりました。

walk, dream, pray, love, dance, sing, eat, sleep…and start again

何気ない落書きだけど、ものすごく大切なことを言っていると感じました。皆でこの言葉を読み上げ、「その通りだ!」と笑いながら進みます。

しばらく進むと424㎞標識を発見。ジワジワと数字が小さくなってきました。

長い道が続きます。

足元にたまにある水たまり。ジギに言われ、よくみるとおたまじゃくしが大量に泳いでいました!どこからやってきたんだろう?!この水たまりの水が枯れたらどうなるんだろう?!と気になりましたが、こうやって日々、様々な場所で新しい命がたくましく誕生しているのでしょう。見落としてしまいそうな小さな世界も、ジギがいるとたくさん気づくことができます。感謝。

Boadilla del Caminoでランチ休憩

12:20頃にボアディージャ・デル・カミーノに到着。ここにもコウノトリの巣がたくさん。

シャーロットはこの町に宿泊するということで、彼女の宿泊先のレストランでランチ休憩をすることに。トルティーヤを頼んだつもりが、トルティーヤ入りのサンドイッチがやってきました。バケット半分にもりもりトルティーヤが入っていて顔より大きいサンドイッチ。もったいないけどパンは半分しか食べられませんでした。

皆で靴を脱いで足を休めます。実は後半、左足に違和感を感じていた私。足のスネがずっとつりそうな感じ。普段通りに歩くと違和感があるので、少し左足をかばうような歩き方になってしまい、今まで痛くなかった左足の小指にまで違和感が…。嫌な予感がするけど、歩けないわけでもないし、今日の目的地までなんとか頑張ろうと思います。入念にストレッチをして(でも伸ばすとやっぱり違和感)から再出発です。

シャーロットとバイバイをして、ジギと次の町まで進みます。

フロミスタまで、カスティージャ運河沿いを進みます。この運河ではボートに乗ることもできるそうです。ここで初めてコウノトリの鳴き声を聞きました。左側には畑が広がっています。運河から水を引き入れているのであろう、水路もありました。

運河の端っこまで歩き、橋を渡ります。

フロミスタ到着

14:30に本日の目的地フロミスタに到着です。町の中央でジギと別れてそれぞれアルベルゲへ向かいます。

宿にチェックインしベッドへ。ベッドは下をゲット!ゴソゴソ荷物の整理をしていると一人の男性が。なんと日本人!しかも関西人!ここまで日本人に全然合わなかったのでテンションがあがります。大学生のタイチ君。世界一周中で巡礼路を歩いているそう。ふたりで話していると、一人の女性がやってきました。彼女もなんと日本人!日本語が聞こえてきたから覗きにきたとのこと。実は彼女には道中会っていたけど、外国人のパートナーと歩いていたので日本人だとは思わず英語で挨拶をしていました。アメリカ在住のケイコさん。一気に2人も日本人に出会うことができて、嬉しくなりました。

町散策を兼ねてバルへ。ビールを飲んでひと休憩。

宿に戻ってシャワーと洗濯をすませます。違和感を感じていた左足スネが少し腫れていたのでマッサージをして様子をみることに。変な感じがしていた左足小指には水ぶくれができていました。これまで足のトラブルは皆無だったのでショック。歩き方がおかしかったせいで小指に負担がかかったのでしょう。

今日は日曜日なのでスーパーが開いているかわからなかったけど、通りがかりで見つけたスーパーの張り紙に午後のオープン時間が書いていたのでどうやら開きそうです(半信半疑)。オープン時間になり、タイチ君が先に行って開いてるよと教えてくれたので、ジギにもオープン情報を伝えてスーパーへ。買い物をすませ、ジギとディナーへ。メニューを食べるほどお腹が減っていなかったのでバルで単品を注文することに。

豚のリゾットとビール。味は…普通でした。レトルトかな、って感じ。

ジギは看護師なので、足の小指に水ぶくれができちゃったと相談すると、「潰したらダメよ、テーピングか、なければバンドエイドでいいからきつく巻いてほっときなさい」と。今の環境下(清潔じゃない、毎日歩く)で潰すと感染リスクが高く余計に炎症を起こしてひどくなる可能性が高いそうです。潰さずほっといたらそのうちしぼむから、と教えてくれました。この後、もっていたキズパワーパッドでギュッと巻いて放置してたら忘れたころに治りました。水ぶくれができたのはこの1回だけ。周りは水ぶくれとか靴擦れのトラブルを抱えていたので私は順調なほうだったと思います。左スネをのぞいては…。

ジギと明日の約束をしてバイバイ。帰り道、近くの教会で巡礼者のためにコンサートをしていると聞いたのでのぞいてみました。少し聞いてみたけど、最後まで聞かなくてもいいかなという内容だったので途中で退席。(ごめんなさい)

宿に戻り、足のマッサージをしながら就寝。明日にはよくなっていますように!

 

今日の費用 37.4ユーロ

(内訳)

  • コーヒー:1.8
  • サンドイッチ:4.5
  • ビール:2.5
  • リゾット、ビール:10.6
  • 水・アクエリアス・バナナ・ヨーグルト:4
  • 宿:14